ラベル右側に描かれている男性は当主ウロス・ロヤツ、左側は彼の親友ボリス・ノヴァクです。この二人の名前を組み合わせて「ボラッツ」というワイン名が生まれました。彼らの目標は「美味しい赤ワインを造りたい!」というシンプルな願いから始まりました。
ロヤツはスロヴェニア西部のプリモルスカ地方、イストラ地区の港町イゾラを拠点としています。
海岸から少し内陸に進むと広がる丘陵地帯には、黒ぶどうの畑が広がり、ロヤツ家は何世代にもわたってこの地でワインを造ってきました。
1980年代、スロヴェニアでは品質の悪い赤ワインが多く、コーラを混ぜて飲むことが一般的でしたが、これはどの生産者にとっても望ましくない状況でした。
それから数十年が経ち、品質は改善されましたが、スロヴェニアでは依然として白ワインが主流であり、赤ワインの生産量は少ないままです。しかし、ロヤツ家は代々この現状を打破し、優れた赤ワインを造るために努力してきました。
スロヴェニアは全体的に冷涼な気候のため、赤ワインの品種が限られていますが、イストラ地区は地中海性気候で、夏は暑く、昼夜の寒暖差や海風の影響で、酸と糖のバランスが良いぶどうが育ちます。
特にレフォスクという品種はローマ時代以前から栽培されており、濃厚な色合いと豊かな酸味を持っています。ロヤツはこの品種を使い、1本のぶどう木からわずか1kgの収量を守りながら、丁寧にワインを造っています。
彼らのワインは天然酵母を使用し、温度管理を行わずに開放型の大樽で15日間発酵させます。1日4時間、手作業で果帽を押し沈める作業を行い、果皮の成分を抽出します。
発酵後は18ヶ月、フレンチオークとスロヴェニアオークの古樽で熟成させ、その後さらに6ヶ月間ステンレスタンクで寝かせます。清澄は自然沈殿を待ち、フィルターは使用しません。月光の元、2020年9月に瓶詰めされました。
ウロスは「スロヴェニアで一番美味しい赤ワインを造るのはROJACだ!」と自信を持って言い切ります。彼のワインはその情熱とこだわりが詰まっており、飲むと自然と笑顔がこぼれる美味しさです。今すぐ楽しめるのはもちろん、さらに寝かせても良い極上の赤ワインを、ぜひ一度お試しください。